頸椎椎間板ヘルニアと聞いたときに、
「ヘルニア?腰じゃなくて?首もなるの?」
と感じたかもしれません。
頸椎(首)もヘルニアになるのです💦
しかし、首と腰では症状は異なり腰椎では主に腰・足に、頸椎では首・腕に激しい痛みやしびれが生じます。
そうなると、ヘルニアの治療方法は何をするのか気になってくると思います。
さらに、ヘルニアは治療を終えてからも予防をしっかりしていかないと繰り返してしまうかもしれないのです。
折角痛みやしびれから解放されたとおもいきや、また・・・なんて心まで折れてしまいそうですね・・・(´;ω;`)ウゥゥ
そこで、
1.ヘルニアになるってどういうことなの?
2.頸椎椎間板ヘルニアの治療方法
3.実際に予防って何をするの?
この3つについて現役理学療法士さんにバッチリ教えていただきました!
読んだら分かる!ヘルニアって何者?
まず、ヘルニアはどこに異常が生じているかということからお伝えします。
「色んなサイトでみたけど、難しくてよく分からない・・・」そう感じるのではないでしょうか?
私も身体について、勉強してなかったときにヘルニアについて調べましたが、さっぱりでした。
なので、最低限の専門用語のみで理解できるように解説します。
私たちの背骨の後ろには輪っかのような空間が出来ています。この空間を脊柱管というのですが、その脊柱管には脊髄というものが脳の下から腰の背骨辺りまで伸びています。
この脊髄は脳とつながっている神経です。(この脊髄から手や足に命令を送る運動や感覚の神経が広がっています)
また、私たちの背骨は、骨同士がつながっているわけではなくクッションの役割をしてくれる椎間板というものが存在しています。
👈画像ピンク色のところが椎間板
この椎間板が加齢の変化や身体に負担のかかる姿勢をとりすぎてしまっていると、クッションの役割をしていた椎間板の中心にあるゼリー状の組織が後方に飛び出てしまいます。
飛び出た組織が脊髄や各組織に命令を出している神経を圧迫してしまいます。すると、痛みやしびれ、うまく身体を動かせないといった症状として私たちは感じることとなります。
そう、👆これがヘルニアなのです。
この場所が首の骨であれば頸椎椎間板ヘルニア、腰の背骨であれば腰椎椎間板ヘルニアと呼び名が変わるのです。
頸椎椎間板ヘルニア⇒首から出る神経は主に腕に命令を出している為、首や腕に症状
腰椎椎間板ヘルニア⇒腰から出る神経は主に足に命令を出している為、腰や足に症状
ヘルニアの治療例
まずは、自分がヘルニアかどうかを確かめなければなりません。
お近くの整形外科でレントゲンやCT、MRIなどで画像を撮ってください。そこで先生からヘルニアかどうかの診断を受けます。
もし、自分がヘルニアであったら治療法は大きく2つに分かれます。
①経過をみながら治療していく
この場合は、神経へのブロック注射や痛み止めを使用してしびれや痛みを和らげることを行っていきます。
症状が軽度であれば、神経に圧迫を受けていても炎症が治まると症状が減ったり、なくなっていく可能性はあります。
その他、リハビリでマッサージや首を固定したり、伸ばしていくような治療をしていきます。
②手術を受ける
①の治療をしてもしびれや痛みが変わらず、むしろひどくなってしまった場合は手術となります。
手術を行うことで現在の症状を和らげて、進行を食い止めてくれます。
手術自体は2~3時間で終わり、1週間前後で退院できる場合が多いようです。
また、最近は自由診療とはなりますが、日帰りで行える手術もあるようです。
私の職場の先輩は、腰の手術を受けましたが、1週間で退院して1か月後には今までと変わりなく仕事をしていますので、あまり手術に関してシビアに考えなくても良い時代となっていますよ。不安なことは医療機関で先生に打ち明けてみましょう。
簡単にできる予防法3選
「ヘルニアの症状が治まったから、もう大丈夫!!!」
・・・・ではありません。
治療はあくまで現状を解決しただけにすぎません。
仮に手術を受けて良くなったとしても以前と変わらぬ背骨に負担のかかる生活を続けていると、他の部位で再発することだって十分にありえます。
逆に、背骨に負担をかかることを減らしていくことはヘルニアの再発予防につながっていきます。
そこで最後に簡単にできる予防方法をお伝えしたいと思います。
①長時間同じ姿勢をとりすぎない
長時間同じ姿勢をとり続けていると、背骨には一定の場所に集中的にダメージを受けることとなります。
特にデスクワークやスマホを日常的に長時間している方は、非常に首に負担をかけていることになります。
現代は、スマホ・パソコンは必須の時代です。しかし、それ故に熱中してしまい、身体のSOSには気づけなくなっています。
最低でも1時間に1回は姿勢を変えたり、立って屈伸や背伸びをして負担をかけている場所を解放してあげてください。
②ストレッチをとりいれる
①ともつながっていますが、長時間首に負担をかけると当然筋肉は一定方向に固まっていきます。固まった筋肉はさらに動きを狭くしていき、一定の場所へ負担をかけやすくなってしまいます。
そこで、一日の最初と最後にはケアするようにしましょう。
首をゆっくり回したり、前後・左右方向に動かして各方向に伸ばしていきましょう。
伸ばしていく際は、筋肉が伸びていることを感じながら30秒程度行います。
決して早く強引には行わないでください。かえって悪化を招きます。
また、首の筋肉と肩の筋肉はつながりが深いため、肩回しや肩の上げ下げも行うとよいでしょう。
一日の最後に行うストレッチはお風呂後に行うとよりよいです。
身体を温めることで筋肉の伸び縮みの範囲が広くなり、血液の流れは良くなるため相乗効果が狙えます。
③日頃の動作と必需品を意識する
首のヘルニアは主に首を前に曲げることで負担を増します。
なので、長時間下を向きすぎる作業は極力避けるようにしてほしいのです。
下を向くことが多い作業をする場合は、下を向かないようにできるだけ机や椅子を調整してみてください。
あとは、バックを使用している方は、片方の首の神経に負担をかけやすいので、リュックに変更することをおすすめします。どうしてもバックが良い場合は、行きは右、帰りは左でバックをかけるような工夫をしてください。
首で大事なことといえば、寝るときです。枕はどのようなものを使っていますか?
まず、硬くて高い枕はお勧めできません💦
先程も述べましたが、首を曲げることでヘルニアの症状は悪化しやすいので、寝ている間に長時間負担をかけ続けてしまいます。それと、低反発の枕は、首を一定方向に負担をかけることにつながる可能性があるので避けましょう。
ではどのような枕を使用すればよいのか?
基本的には柔らかい大きめの枕を使用するようにしましょう。そうすることで首への負担は優しく、寝返りをしても首への衝撃を最小限にとどめてくれるでしょう。
いかがでしたでしょうか?
最後に、私が一番伝えたいことは予防が本当に大切なんです。
これはヘルニアに関わらずですが、一度味わった苦しみをもう一度味わう必要はありません。
あなたの日常で少し意識を変えて行動してくことは必要ですが、今後痛みで苦しむ可能性をどんどん低くしてくれます。
また、1つ意識をしていくことでヘルニアとは別の事への取り組みでも意識が変わってプラスの行動がとれるようになっていくと心理学的にも分かっています。今回のヘルニアを機会に、今の日常をリセットして、新たに前向きな生活を送ってもらえると私は嬉しく思います(*'ω'*)